鼠子　(ねずこ)

別名　クロベ
学名　Thuja stadishii
ヒノキ科ネズコ属　常緑高木
原産国は日本です。

この木は強いて言うなら「ひかえめで実力派」とでも言いましょうか、木工通の間では評価の高い木です。

ネズコは日本特産種の常緑高木で，深山に生えます。大きな物では高さが35 メートル，幹の直径 1 メートルにもなります。
東北から中部地方の中央山地、それから裏日本へと全般的に分布しています。また四国の山地や近畿、山陰などにも点在しています。
ネズコは木曾五木の一つで木曽谷周辺に点在しているのが有名です。
他に隠岐島、四国中部、紀伊半島中部、伊豆半島、房総半島等の山地に点在し分布しています。
ネズコは日本特産種の常緑高木で，深山に生えます。

大きな物では高さが35 メートル，幹の直径 1 メートルにもなりますが、捩じれが往々にして出やすく、分枝も割合と低い部分から沢山に出る性質があります。
木曽谷周辺以外の木は大変に枝振りが良く、節が多いので利用途が少ない樹形をしています。

特長としては深山に生息することと痩せ尾根や寒地、岩の間にでもなんとか育つ、とてもタフな木です。植林はほとんどざれていないため、天然木であり、材料としては生産量も少ないのが現状です。

鼠子の名は材色が鼠色なので、木偏に鼠をつけた当て字で、ネズコと読ませていた様です。関東のネズコはイヌビとも呼びます。
ネズコは樹木の時には「クロベ（黒棺）」と言います。葉っばなどが檜とよく似ていてクロコからきた名前です。

材は軽く、軟らかくその上ヒノキに似て水にも虫にも強い良材です。落ち着いた深みのある色合いと、変化に富む杢目は昔から優れた木造建築の名脇役といった感じで便われてきました。

また、水に強い特性を活かし、「くれぶき」といわれる屋根板に大量に使われたり、土台に使われたり、美しい杢目ゆえに天井板に便われたりと、「木曾五木」の一つだった理由がわかります。

← 当店では天井にある杉の鏡板の『枠』にネズコを使いました。

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